富とジェリー

映画・海外ドラマ・海外アニメの紹介と感想、独自の角度から切り込んだ考察を載せていきます。

ドラマ『ゴッサム』シーズン1-6話感想 街は狂気を帯びつつある

シーズン1第6話「ヤギの悪魔」

 

あらすじ

過去にブロックが担当した事件の模倣犯によるものと思われる殺人事件が発生。

しかし、その手口は情報公開していない部分まで似通っていた。

不審に思ったブロックは……。

 

※ここから先はネタバレを含みます。

 

感想

ハービー回です!

アバンでは、熱意に満ち溢れてた頃のハービーが描かれ、本編でも、いつもより積極的に捜査する彼が見られます。

やる気が戻ってきたのは、過去の事件が蘇ったからというのもあるだろうけど、多少、ジムに感化されてきたのかもしれません。

頭がキレる面を出してくれたのも嬉しい。

でも、オチが催眠術による洗脳ってのはちょっと反則スレスレな気はします(笑)

まあ推理ドラマじゃないんだけどね。

 

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(ハービーの推理がめずらしく冴えわたる。かっこいい)

©Gotham/Primrose Hill Productions/DC Entertainment/Warner Bros. Television

 

犯人が、またしても街の腐敗と思想的に相対する人間でした。

どうも、マフィア絡みの事件と、思想犯による事件が、意識的になるべく平等に差し込まれてる感じです。

そして、バルーンマンといい、前回のバイパーを配ってた男といい、今回の催眠術師といい、思想犯は全員少し狂っており、また、手口がユニーク。

これは、思想(信念)は狂気に繋がり、狂気はユニークな手口に繋がり、ユニークな手口は「スーパーヴィラン」に繋がるという、『バットマン』の土台をかなりていねいに積み重ねてるんだと思います。

盤石に思える「腐敗と汚職の循環構造」も、やがて彼ら「新しいタイプの犯罪者」によって破壊され、ファルコンやマローニでは街を牛耳れなくなるのでしょう。

そのポストに、「組織犯罪」と「スーパーヴィラン」の特徴を両方兼ね備えたペンギンが収まる、ということだと思います。

さて、そんなペンギンは大好きなお母さんと再会。

虐められてたことや、尊敬されたいという欲求など、彼のキャラクターの根幹に関わる部分が、ようやく本編で明言されました。

この母親もなかなか個性的ですね。

当たり前かもしれませんが、オズワルド(ペンギン)の人格形成には、彼女の性格もかなり影響してそうです。

評価:☆☆☆(5点満点)

ドラマ『ゴッサム』シーズン1-5話感想 何でもありはいいとこどり

シーズン1第5話「負の遺産

 

あらすじ

吸引すると驚異的な筋力を手に入れる代わりに死に至る薬物が街に流れ、ゴードンとブロックは捜査を開始する。

 

※ここから先はネタバレを含みます。

 

感想

特殊な力や現象の存在について、わりと早く出してきました。

『アロー』みたいにシーズン1の間は出さないというのもそれはそれでアリですけど、『ゴッサム』の場合、ここでリアリティレベルを決定したのは英断だったと思います。

ダークナイト』トリロジーと明確に差別化できるし、やれること色々増えますからね。

原作コミックスや、MCUみたいな他作品にまたがるユニバースならまだしも、一つの作品で古風なハードボイルドとSFを同居させるって、何気にめずらしいかもしれません。

このごった煮感、嫌いじゃないですよ。

今回出てきた薬物「バイパー」は、ベインが使用する「ベノム」の試作品のようです。

ベインはオリジンにゴッサムが関わらないタイプのヴィランだから、本人は簡単には出ませんけど、いつか登場して欲しいです。

 

(ベインの紹介・考察はこちら↓)

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今回は、ファルコンやマローニのようなマフィアの脅威や、市長や警察の汚職とはまた異なる、「企業の闇」がフィーチャーされました。

薬を流した犯人にはその闇を暴くという確固たる目的があったわけで、バルーンマンの時と同じく、ある程度同情してしまいました。

さて、マローニに取り入ろうとするペンギンは、これまでの経緯を洗いざらい話しますが、疑われてしまいます。

話の信憑性を裏付けるために呼ばれたのはジム。

二人の話が合致したことでマローニを敵に回すことはとりあえずなくなりましたが、どんどんがんじがらめになっていってる気がします。

 

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(怖いなあ、この視線)

©Gotham/Primrose Hill Productions/DC Entertainment/Warner Bros. Television

 

ペンギンが生きてることがバレたらファルコンに狙われるというだけでも危険なのに、そのことをマローニが知ってるというのは、心臓を握られてるような気分なのでは。

一方のファルコンは、フィッシュが送り込んだスパイにまんまと一目惚れ。

こういう「気を抜いてる時は普通のおじいちゃん」っていう描写は大好きです。

それも含めて人の大きさであり、怖さですからね。

評価:☆☆☆(5点満点)

 

(次回の感想はこちら↓)

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ドラマ『ゴッサム』シーズン1-4話感想 くすぶる戦争の火種

シーズン1第4話「アーカム

 

あらすじ

市議会議員が相次いで殺害された。

ペンギンから情報を聞いていたゴードンは、これがファルコンとマローニの代理戦争であると推理する。

 

※ここから先はネタバレを含みます。

 

感想

「二度と戻ってくるな」と言われたジムに帰省を報告しちゃうペンギン。

命の恩人であるジムのスパイになりたいっていうのは、策略の一環でありながら本音でもありそうな気がしてけなげです。

ていうかちょっとメンヘラ入ってるような。

でも「ピーター・フンボルト」って偽名はどうなんでしょう(笑)

兼ねてより触れられていた「戦争」の正体が、ファルコンとマローニによるアーカムの再開発利権の争奪戦だと判明。

この再開発計画は、本来ウェインが発案したものを、議会通過後にファルコンが手を加えたものだとか。

こういうパワーゲームは、フィクションの中で起こる分にはやっぱり面白いですね。

 

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(『ダークナイト』トリロジーより格段に原作寄りになったアーカムアサイラム

©Gotham/Primrose Hill Productions/DC Entertainment/Warner Bros. Television

 

マローニのレストランで下働きを続けるペンギンは、狂言強盗を起こして金の半分を守り、①オーナーの地位②マローニの信頼③金を同時に得ることに成功。

バットマンヴィランはほとんど頭がいいけど、ペンギンの場合、目的に金とか地位とかの分かりやすいものが含まれるから、手段のクレバーさそのものにまた別の魅力が生まれますね。

フィッシュ、ファルコンの悪口をがっつりブロックに話しちゃってるけど、大丈夫なんでしょうか。

よっぽど信頼してるんですね。

評価:☆☆☆☆(5点満点)

 

(次回の感想はこちら↓)

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ドラマ『ゴッサム』シーズン1-3話感想 街はヒーローを求めている

シーズン1第3話「バルーンマン」

 

あらすじ

悪質な詐欺の容疑者が気球に繋がれて空に飛ばされ、殺害されるという怪事件が発生。

ハービーは興味を持たなかったが、同じ手口で悪徳警官が被害にあったことから、ゴードンと共に捜査に乗り出す。

裁かれざる悪人たちを罰する犯人を、ゴッサム市民は「バルーンマン」と呼び、ヒーローとして称賛しだす。

 

※ここから先はネタバレを含みます。

 

感想

よくできた回だと思います。

法で裁けない者たちを、法に縛られない者が裁くことは許されるのか。

この問いを客体化することで、ゴードンと、後のバットマンであるブルースの立ち位置が分かりやすくなってます。

しかし、「気球で殺す」って恐ろしいアイデアですね。

死因としては餓死になるんでしょうか。

それとも凍死かな。

はるか上空で確実な死をただ待つって、考えるのも嫌です。

 

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(こんな死に方しとうない……)

©Gotham/Primrose Hill Productions/DC Entertainment/Warner Bros. Television

 

でも、ターゲットになった悪人たちはそれだけのことをしてますからね。

正しいといえるかどうかに関係なく、バルーンマンには同情してしまいましたし、そんな彼に街と警察を良くすることを誓ったジムにグッときました。

取っ組み合った末、バルーンマンにバルーンつけて、同じ目に合わせようとするハービー、あんた何やってんの!?

やってること同じだろと言われたらそうかもしれないけど、でも、何かノリでやってない!?

サイコなの!?

後の展開を知ってるから嫌いにはならないけど、「何だこいつ」と思ってしまいました。

一方、ペンギンはゴッサムに堂々の帰還!

愛する故郷で再出発すべく、レストランの雑用となり、ファルコンの宿敵・マローニと接触。

老練な紳士といった感じのファルコンとは対照的に、マローニは気のいいあんちゃんという感じで、また別の印象を受けました。

俺はどっちかというとマローニの方が好きかな。

こういう人も結局、怖いけどな……。

フィッシュは、前回、セフレのラズロ君をボコられた意趣返しとして、ファルコンの恋人を事故に遭わせますが、そんなあからさまなことしたらバレるだろうと思いました。

ちなみに、僕、バルーンマンって知らなかったんですが、調べたら一応コミックスにもいるんですね。

ヴィランだし、見た目も中身も全然違うし、本当に名前を借りただけのようですけど。

評価:☆☆☆☆(5点満点)

 

(次回の感想はこちら↓)

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ドラマ『ゴッサム』シーズン1-2話感想 この街は子供にも容赦ない

シーズン1第2話「セリーナ・カイル」


あらすじ

ホームレスの少年少女を狙った誘拐事件が次々に発生。

ゴードンとブロックは捜査を開始する。


※ここから先はネタバレを含みます。


感想

炊き出しのふりをして子供たちをさらう男女二人組の不快感がハンパじゃないです。

しかも黒幕がドールメイカーとなると、恐らく目的は人体実験関係。

凶悪すぎるだろ。

もっとボッコボコにして欲しかったわこの二人……。

現場にいた体格の大きい子供を犯人だと決めつけるブロックもひどい。

ブロック、原作から引き継いでるフランクな部分は好きなんですけどね。

いかんせん、このドラマだとゴッサムの色にめちゃくちゃ染まってて、納得いかない言動が多いです。

前回、ゴードンにペンギンを始末させたのには、やはり「これでお前も潔白じゃない」という弱みを握る意図があったようです。

これはこの街の新人刑事の通過儀礼なんでしょうね。

まあ、実際にはゴードンはペンギンを逃してるんですが。

そんなペンギン、河の向こうの街でヒッチハイクした意地の悪い若者たちに対して、生き延びるためにペコペコ。

でも、友達もどきができてちょっと嬉しそうにも見えるのは、虐められっ子の特性かもしれません。

ところが、歩く姿がペンギンっぽいと言われて、ついにブチギレ。

 

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(禁句を言われてプッツンするペンギン様)

©Gotham/Primrose Hill Productions/DC Entertainment/Warner Bros. Television

 

一人を殺し、一人を拘束して身代金を要求しますが、イタズラ電話だと思われてしまいます

ペンギンのこういうマヌケな感じ、小物っぽい感じもフィーチャーしてくれる脚本が素晴らしいです!

一方、ペンギンにフィッシュの無礼な発言を伝え聞いてたファルコンは、その真偽をフィッシュに訊ねます。

断じて否定するフィッシュを言葉では許すファルコンですが、涼しい顔で、部下たちにフィッシュのセフレをリンチさせます。

完全にギャング映画のノリですね。

怖いけど、スタイリッシュです。

タイトルロールを飾ったセリーナ、残酷な世界で力強く生きる少女って感じでグっときました。

あと、身体がすごい柔らかいですね。

前回での動きといい、パルクールでもやってるんでしょうか。

評価:☆☆☆(5点満点)

 

(次の感想はこちら↓)

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