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富とジェリー

富を得たジェリーは変わってしまった。

ジェロームを警戒せよ! 果たして彼はジョーカーか?

ドラマ『ゴッサム』を見始めた人の中には、ペンギン(=オズワルド・コブルポット)の独壇場であることに違和感を覚えた方もいるのではないでしょうか。

元々ペンギン大好きの僕にとっては大満足ですし、そうでない視聴者の方もすぐに彼のファンになること請け合いですが、最初はこう思ったはずです。

ジョーカーはどこだ?」

バットマン最強最大の宿敵にして最重要人物であるのにも関わらず、レギュラーとして選ばれなかった「過去のジョーカー」。

一体、彼はどこに潜んでいるのか。

その謎を解き明かす鍵となるのが、ジェロームの存在です。

 

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※ここから先はドラマ『ゴッサム』シーズン1のネタバレをほんの少し含みます。

 

1.ジェロームの概要

本名、ジェローム・ヴァレスカ

サーカス団出身の少年で、母殺しの犯人であることをゴードンに突き止められ、収監されます。

その際、突如として笑いだし狂気をあらわにしたことや、その回のサブタイトル(日本語版)が『笑う男』であったことから、彼がジョーカーを意識して造形されたキャラクターであることには相違ありません。

 

2.ジョーカーに「過去」はない

しかし、彼が単に少年期のジョーカーであるという予想には疑問の余地が残ります。

原作のジョーカーは、アメコミのパラレル構造を抜きにしてもその出自が一定しておらず、ジェロームと照らし合わせることが不可能だからです。

映画『ダークナイト』で顔に傷がついた理由を複数語っていたのと同じです。

原作では、売れないコメディアンが犯罪に手を染め、バットマンに追い詰められて化学薬品のタンクに落ちた結果、ピエロのような容姿となり精神異常をきたしたという説が有力ですが、それだって確実とは言い切れません。

仮にその説を採用するとしても、ジェロームは見た目に変化が起こっていない段階で、すでに狂気に染まっているという点が矛盾します。

ジョーカーとは一定の過去を動機としない、概念的な悪であり、そこに『ゴッサム』もまたパラレルワールドであることもふまえると、ジェロームジョーカーという予測に対して決定的な判断を下すことは非常に困難なのです。

さらにジェロームは人格面においても、母親の愛情不足や自分の産まれた理由などに対してコンプレックスを抱いている描写があり、そのような明確な狂気の裏付けがあることもあまりジョーカーらしいとはいえません。

シーズン1の時点では、ジェロームジョーカーである可能性は半々といったところでしょうか。

 

(ドラマ『ゴッサム』の紹介・考察はこちら↓)

penguinlove.hatenablog.com

 

※ここから先はドラマ『ゴッサム』シーズン2のネタバレをほんの少し含みます。

 

3.歴代ジョーカーの集大成

逮捕されてそこで終わりなわけがなく、いつか脱獄することは明らかだったジェロームですが、シーズン2冒頭から早くも大暴れです

そのカリスマで凶悪犯たちをまとめあげ、「マニアックス」なるグループを率いて、ゴッサムを狂乱の渦へと巻き込みます。

シーズン2のジェロームは、劇場型犯罪へのこだわりやプライドの高さを見せ始め、シーズン1とは比べ物にならないくらいジョーカーに近づいたキャラクターとなっています。

また、笑い声は『ダークナイト』のヒース・レジャージョーカーに、銃の構え方などは『バットマン』のジャック・ニコルソンジョーカーに酷似しており、これまでの実写版ジョーカーの集大成を形作ろうという意気込みが感じられます。

シーズン1でも思いましたが、ジェロームを演じるキャメロン・モナハンの演技は圧巻で、それだけも一見の価値があります。

しかし、それでも彼がジョーカーであるのかは微妙

ジェロームから受ける印象は、どちらかというと「過去のジョーカー」ではなく、まんま「少年版ジョーカー」で、そんな大味かつ記号的な解釈をするかな? というのが率直な感想です。

 

※ここから先はドラマ『ゴッサム』シーズン2の決定的なネタバレを含みます。

 

 

 

 

4.そして……

やはり海外ドラマですね。

予想を裏切るためなら何でもする。

ジェロームの大立ち回りは数話で終わりを告げ、彼はテオ・ガラバン(ドラマオリジナルキャラクター)に殺害されました。

満面の笑みを残して。

ジェロームの役割は、「笑い」と「狂気」をゴッサムの街に感染させることであり、その影響を受けて本来のジョーカーが生まれるということなのでしょう。

ひねりがあり、かつ味のある演出だと思いますが、それってつまりジョーカーはジェロームコピーキャット模倣犯だともいえることになります。

賛否が分かれますね、これは

希望的観測になりますが、ジェローム自身がジョーカーである可能性はまだなくなったわけではないと思います。

ジェロームとブルースの絡みは、やはり彼らが未来のジョーカーとバットマンであった方が活かせるシーンだと感じるし、また、その後の展開で死人が生き返る方法が登場しているからです。

個人的には、生き返る可能性を残しておくことで、後に再びジョーカーらしき人物が登場した際に、

「あれはひょっとして蘇ったジェロームだったのか? それとも……?」

と迷わせるようなラストにすることができれば、原作とも繋がってちょうどいいんじゃないかなと思います。

何にせよジェロームインパクトと人気は相当なものなので、どのような形でも再登場が望まれます。

画像引用元・権利者:ワーナー・ブラザース

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